笑顔に涙

渋谷から数駅の、小さな駅のホームでほぼ今生の別れを惜しむ。
いや、惜しんでいたのは閑散としたホームに残った俺たちだけか。
光り輝く未来に向かう列車に乗り込んで、発車待ちをする彼に、僕らがかける言葉なんてなかった。
僕らのいつもの会話を聞いて、彼が苦笑いを浮かべる度にチクリと何かが刺さった。
そのチクリの原因が知りたくて、俺は何度も下らない事を言ったけど、結局、わからなかった。
いや、わかりかけて、やめた。酒を流しこんで、逃げた。春だっていうのに妙に寒い焼き鳥屋の屋外席で。
必要以上に気を使う彼だから「いや、眠かっただけだよ」なんて言うんだろうけど、
必要以上に正直な彼だからすぐにわかる。彼の中の僕らとの線引きが。
まともな社会人になる彼を見て、俺は俺に腹が立った。とんでもなく。


この別れは死に近い。


もっさいあややが唄っている卒業と、僕らの卒業は確実に違う。
はじめに会った時から僕らは、ああ、違う服を着て、ああ、それぞれに歩いていたんだから。
また会えるからきっと会えるからなんて言えない。今まで会ってきた事の方が奇跡的な関係だった。
俺はこの奇跡に3年間も惑わされて踊らされ続けていたんだって気づかせてくれた井坂さんには感謝します。


初めて会ったのは、渋谷でしたね。
全員が全員人見知りで、どうなることかと思いました。僕が一番人見知りでしたけど。
スレにもどんだけ書いたんだよ、っていうくらい書いたし、
北海道旅行にも行ったし、レンタカー旅行なんて何度もしたし、コンサートとかイベントにも一応行きましたね。
免許まで無名大で取っちゃって、ほんとに「ここしかねぇから、俺は」ですよ。


友達以上に一緒にいるのに、なんだか恥ずかしくて友達なんて呼べませんでしたね。
でも、呼び方なんてどうでもよくて、僕はほんとに無名大にいると落ちつけて、楽しかったんです。


ここ数日、ほんとに悩みましたけど、決めました。
井坂さんと共に、僕は無名大を去ります。このブログもここに置いておきます。
僕が無名大生だった証として。
みなさん、こんな僕をかまってくれて本当に感謝しています。
明日から何もない日々が始まるけれど、なんとか耐えて、頑張ります。
製作時間20分くらいかかったから二人くらいは釣れてほしい

クソスレあたりで出会った子と 適当に騒いで BYE BYE
ほんのちょっと寂しい関係
ほんのちょっと寂しい関係