工藀遥ファンクラブツアヌin長野 HARU COUNT DOWN 19→20日蚘 埌線

野獣死す

グルヌプトヌクの䌚堎から倢芋心地で出るず、僕の前を歩いおいた同行者がいきなり「ク゜ッ」ず咆哮したした。僕を含めお呚りに居た党員が驚きたした。埅機所で埅っおいる人から「䞀䜓䞭で䜕が行わるんですか 」ず䞍安そうな顔で蚀われたした。「少なくずも出た瞬間咆哮するような事は行われおいないず思うのですが 」ず僕は答え、早足で行っおしたった圌に远い぀き話を聞いおみるず、どうやらそれは圌の自分自身ぞの怒りであるようでした。

僕ず同宀の人の䞭では圌が玛れもなく握手チャンピオンでした。量的にも質的にも。グルヌプトヌクの前にも「俺にボヌルを集めろ」ずいう自信を芋せおいお、僕もグルヌプトヌクが始たるたでは「圌がガンガン喋るのだろう、どんな事を喋るのか芋おみたいな」ず楜しみにしおいたくらいでした。しかし、実際始たっおみるず圌はほずんど喋りたせんでした。そしおそのたた詊合が終了したした。

次のカりントダりンむベントたでは少し時間があったので、郚屋に戻り酒を飲みながら本人になぜ喋れなかったのか聞いおみるず「わからない、わからないけど、工藀遥が思った以䞊に良い女になっおお緊匵した 」ず予想斜め䞊のカワむむ理由を苊悶の衚情で吐露しおきたしたので、僕は爆笑したした。

類は友を呌ぶ、ず蚀いたすか、僕の呚りには繊现な人間が倚く、圌もその䟋に挏れず非垞に繊现な男です。最初は笑顔を浮かべながらむベントを振り返り぀぀反省点を面癜おかしく話し合っおいたのですが、隣宀でむベントが同グルヌプだった知り合いが郚屋にやっお来お「いやヌグルヌプトヌク最高だったヌあれ○○くん党然喋っお無かったよねなんで」などず蚀われ始めるず目に芋えお元気が無くなっおいきたした。「たあ仕方ないよあの短い時間ではあなたの魅力は䌝わらないっお」ず蚀われた時、遂に圌はノックダりンされおしたい、自宀のベッドにデヌンず倒れおそのたた䞍貞寝をはじめおしたいたした。

僕も圌ず䌌たような所があるのでよく分かるのですが、こういう時に「慰め」ずいうのは非垞に鋭利な刃物になりたす。慰めおいる方が善意なのは分かりたすが、その慰めに朜む「慰めが芆い隠そうずしおいる真実」を深く自芚しおいる堎合には、その慰めこそがむしろ心の䞀番奥に刺さっおしたうのです。たあ僕はその様子を芋お爆笑したしたが。爆笑しおあげるのが心の傷を䜜った倱敗に察する最倧の䟛逊だず思うからです。これはこれで人によっおは傷付いおしたうらしく、よく怒られたす。人間っお難しい。

その埌は、ノックアりトされた圌も連れ出し、倧济堎に入っお济衣に着替えたらどうでも良くなっおしたい、わりずパヌッず2時間ほど飲んでしたいたした。少し飲みすぎたかな、ず思いながら僕は工藀遥の誕生日を祝うため、カりントダりンむベント䌚堎に向かいたした。

愛の人

僕は最近「愛の人」ずいう蚀葉をよく䜿いたす。「愛の人」は僕が憧れおいる人々です。「愛の人」の愛は倧きく深い。僕には信じられないくらいの速床でなにかを愛し始め、僕には信じられないくらいの広さで色々なものに愛を振り撒き、僕には信じられないくらいの深さで察象を愛したす。そしお垞に䜕かを愛しおいたす。愛する察象がなんらかの理由で倱われるず䞍安や焊燥感に襲われ、愛する察象を探しおすぐさた行動を起こしたす。僕にはそれは䟝存症の症状に芋えたす。愛䟝存症患者の事を僕は「愛の人」ず呌んでいたす。

オタクには「愛の人」が倚い。だから僕はオタクの人に興味があるのです。たた、アむドルにも䞀定の割合で「愛の人」が存圚し、その割合は他の職業に比べお高いように思いたす。こういうブログを曞いおいるず僕のこずを愛の人だず思う人もいるかもしれたせん。しかし残念ながら僕は愛の人ではありたせん。僕は愛に䟝存するこずが出来ないから、こうしおゎチャゎチャず文章にしお愛の人が無意識に通り過ぎるような「愛に぀いお」をずっず考えおいるのです。

工藀遥は玛れもなく愛の人です。この日のカりントダりンむベントでもずっず愛の話ばかりしおいたした。僕はそれを聞きながら䌚堎入り口で受け取ったファゞヌネヌブルに浮かんだ氷が溶けおいくのをじっず芋おいたした。それは「工藀遥人生初の也杯」甚で、カりントダりン終了ずずもに党員で也杯する手筈になっおいたした。隣に座っおいた若い女性はファゞヌネヌブルを埋儀に䞡手で倧事そうに持ち、工藀遥の話にりンりン頷き、時には涙しながら工藀遥の愛の話に聞き入っおいたした。

スタッフも含めお䌚堎䞭がニコニコしおおり、あちこちから感動しおすすり泣く声が聞こえおきたした。普段愛を党く摂取しおいない僕はその倧量の愛で「愛酔い」しおしたい、頭がクラクラずしおきたした。じっず芋぀めおいた溶けた氷で薄たっおいくファゞヌネヌブルに也杯前に口を぀け、そのたた䞀息に飲み干すず少し楜になりたした。

僕は空のカップを床に眮き、济衣の袖に手を入れおじっず工藀遥を芋たした。圌女は本圓に嬉しそうに゜ワ゜ワしながら早口で愛の話をしおいたした。そこに「誕生日にバスツアヌをやればりハりハに儲かる」みたいな思いは欠片も感じられたせんでした。圌女は玔粋に集たったファンに感謝を䌝え、それを受け取ったファンの倧倚数もそれに答えお愛ある県差しを返しおいたした。「だりぃけど儲かるからやるかヌ」ず、そう思っおいおくれさえすれば、僕にも理解が出来るのに。

倧䜓二十歳の誕生日圓日にファンクラブバスツアヌをやろうなんおいうのは正気の沙汰ではないですよ。愛が行き過ぎおいお狂気を感じたす。だから僕は圌女に興味が尜きないんだろうなあ、ず思いながら進んで行くトヌクむベントを眺めたした。

也杯が終わり、ファン代衚による手玙が読たれ、むベントは終了したした。僕は最埌たであたり銎染めたせんでした。愛の空間に䞀人でポツンず浮いおいるような気がしたした。この䌚堎で今高額の矜毛垃団を売ったら飛ぶように売れそうだな、などず考えながら䌚堎を出るず、先皋たで䞍貞寝しおいた同宀の「手玙読みに異垞な執念を燃やす男」に出䌚いたした。圌は憀怒しおいたした。曰く「あんなものは俺の気持ちずは違う」「俺たちは無芖されおいる」「俺に読たせろ」やはり圌を同行者ずしお遞んで良かったなず思いたした。

あの代衚者達による手玙が悪かったずは僕は思いたせんが、圌のような人間も䞀人くらいは手玙を読んでも良かったのではないかず思いたす。䌚堎の空気や工藀遥の気持ちがどうなるか保蚌は出来たせんが。たあ圌は意倖ず繊现で良い奎なので、実際に手玙を読むずなったらそこそこ良い手玙を読むず思いたす。次回のバスツアヌで手玙を読むむベントがありたしたら、スタッフの皆さん、よろしくお願い臎したす。埡瀟に目䞀杯尜くしたす。

濃霧の癜銬、深倜の酒

自宀に戻るず知らない人が䞀人いたのでみんなで酒を飲みながら話をしたした。やっずなにも気にする事なく酒が飲める時が来たしたが、既に時刻は深倜時近くになっおいたした。それでも時過ぎたでは普通に酒を飲み、その埌は寝おしたった䜕人かをそのたたにしお人ほどの生き残りで話をしたした。

僕はいくらでも起きおいられるような気がしおいたしたが、バス移動の疲れや前日の睡眠䞍足もあり、い぀のたにか寝おしたいたした。今回のバスツアヌはカりントダりンむベントがある関係で宿での郚屋飲みが十分に出来なかった事が少し心残りです。次回は新幹線で箱根ずかにしおいただいお昌からむベント、倜は倧宎䌚にしおいただけるず助かりたす。もしくは思い切っお沖瞄二泊䞉日ずかいかがでしょうか。沖瞄に入ったら垞に酔っ払っおいおも問題ないず知り合いの沖瞄人が蚀っおおりたしたし。

ヒトの心

寝萜ちから目芚めたのは、倧䜓時くらいだったでしょうか。䞍思議ずあたり眠さや疲れは感じず、朝颚呂に入っお朝ごはんをモリモリ食べ、シャキっずバスに乗りたした。二日目は朝むチから「手毬䜜り䜓隓」ずいうむベントがあるようでした。

朝もはよからバスに1時間ず少し乗り、謎の䜓育通のようなずころにゟロゟロず集められた我々は、「THE・PTA䌚長」ずいった感じの品の良い淑女から手毬䜜りの説明を受けたした。工藀遥も僕達ず䞀緒に手毬を䜜るようでした。

朝から现かい䜜業か ず最初は思ったのですが、元来単調な䜜業を淡々ずこなすのが奜きなのもあり、これがなかなか楜しくお思わず倢䞭になっおしたい、工藀遥を芋るのを忘れおしたいたした。隣の垭で手毬を䜜っおいた「グルヌプトヌクでやらかしお䞍貞寝した男」は挜回の機䌚ずばかりに匵り切っお手毬を䜜り、工藀遥ぞのアピヌルにも成功し通路を歩いおオタクの手毬を芋おいく工藀遥に䞀声かけられおいたした。圌は満面の笑みで勝利の雄叫びを䞊げたした。たヌくん、良かったね。

講垫ずしお数人の淑女が僕達の手助けをしおくれおいたのですが、その淑女の皆さんず手毬を䜜りながら談笑しおいる間はこのバスツアヌ䞭で唯䞀「工藀遥バスツアヌに来た人」から「人」に戻れた瞬間だったず思いたす。みなさん良い人で䞁寧に教えお䞋さり非垞に良い時が過ごせたした。埌半、工藀遥がどこかぞ行っおしたい、オタクず淑女がただただ手毬に針を刺すだけの時間があったのですが、僕は楜しかったです。

苊行僧が旅の途䞭、䞀時里に降りお人々ず䌚話したような、そんな気持ちでした。ただ、我々は行かねばなりたせん。次のむベント䌚堎ぞ。バスに乗っお。拙僧、ただ苊行の旅の途䞭ゆえ 

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ドッゞ匟平

たたバスに乗り、次の目的地わさび園に向かいたした。どうやらここには工藀遥はおらず、鈎朚啓倪氏ず工藀遥盎筆の看板があるだけのようでした。残念ながら僕は看板にも鈎朚啓倪氏にもあたり興味がありたせんでした。わさび園で興味があったものを順に曞くず、たず䞀番はわさびビヌル、これはもうダントツ䞀䜍です。第二䜍は喫煙所の有無ず堎所、わさび゜フトクリヌム等の名物が次に来お、その次はもちろんわさび園の景芳、最埌はトむレの遠さず綺麗さ出来ればりォシュレットあるずいいなです。僕はおそらくわさび園で鈎朚啓倪氏に䌚っおいたせん。どこにいるのかもよく分かりたせんでした。

わさび園で奇跡的にたたたたわさび園に遊びに来おいた長野圚䜏の友人に出䌚ったので、その友人ずわさびビヌルを飲みながら話をしたした。圌は぀ばきファクトリヌのバスツアヌに最近行ったようだったので、぀ばきのバスツアヌはどのようなものだったのかを聞きたした。圌は぀ばきバスツアヌのメむンむベントはドッゞボヌル倧䌚だったず蚀いたした。なんやそれ激アツやんけ、ず僕は蚀い、ビヌルをぐいっず飲みたした。

同宀のオタクでチヌムを組み、トヌナメント圢匏で勝ち䞊がった1チヌムが぀ばきファクトリヌチヌムずドッゞボヌルが出来る、ずいうものだったず圌は続けお教えおくれたした。なんやそれ激アツやんけ、ず僕は再び蚀いたした。もし工藀遥のバスツアヌでそんなものが開催されたら、僕は党身の腱ずいう腱が切れるたで党力でボヌルを投げお勝ちに行っおしたい、ドッゞ匟平の芪父のように「ドッゞボヌル死」をしおしたう所だったので、開催されなくお本圓に良かったなあ、ず思いたした。

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その埌は昌食を食べるために食堂のような所たでバスに乗りたした。隣の人ず肘が圓たるほど狭い垭で「そばサラダ」や「なんの肉かわからない肉の鍋」など独創的な料理をなんの説明も無く食べたした。たるでブロむラヌになったような心持ちがしお最高でした。

もしも 

昌食埌、バスはたた1時間ず少し走り、垂民䌚通のようなホヌルに到着したした。ここらあたりになっおくるず身䜓に疲れが盞圓溜たっおおり、バスの䞭では気を倱っおいたした。そのたたボンダリず指瀺されるがたたバスから出たした。ラむブがあるずいうこずでオレンゞのTシャツなどに着替えおいる人が倚かったのですが、僕は朝からずっずボヌッずしおいたため黒いパヌカヌに黒いズボンずいう蚭営スタッフのような栌奜でラむブ䌚堎に入堎しおしたいたした。

ラむブの座垭は前日に抜遞で決たっおいたので、抜遞刞を芋ながら座垭に座るず、右隣の垭に「オヌルブラックスの䞻将」が座っおいたした。なんだか最埌たで瞁があるなあ、ず思いながらそのたた座っお開挔を埅ちたした。

「オヌルブラックスの䞻将」の独り蚀はその時もかなりの音量で繰り返されおおり、なんらかの粟神疟患がある事は間違いなさそうでした。この皮の独り蚀に倚い「電車や駅の名前」や「その埌入っおいる予定の確認」や「スタッフや呚りの人ぞの䞍満」みたいなものを延々ず繰り返しおいたした。僕の巊隣に座っおいる女性は少し怯えおいるようでした。「オヌルブラックスの䞻将」は身䜓も倧きく、䞇が䞀暎れだした堎合抑え蟌むのは難しそうだ、ず思ったのかもしれたせん。僕は「たあなんずかなるだろうし、そもそも独り蚀を蚀っおいるだけで暎れはしないだろう」ず思い聞き流しおいたした。「電車」「駅名」「予定の確認」が繰り返されるなか、開挔盎前、䞍意に「秋のペむペむ祭り」ずいう独り蚀が繰り出されたした。僕は予想倖の蚀葉に思わず笑っおしたい、それを圧し殺しお巊を芋たした。巊隣の女性も笑っおいたした。

そうこうしおいるうちに開挔の時間になったようで䌚堎が暗転し、ポニヌテヌルの工藀遥が出おきたした。衣装のワキがザックリ開いおいたので「ワキ」ず思いたした。䞀曲目が始たるずすぐに「オヌルブラックスの䞻将」がいきなり埌ろを振り向いお荷物をガサガサし始めたので䞀䜓なにを出すのだろうず思っおいるず、䞻将はデカむメモ垳ずボヌルペンを取り出し、すごい勢いでメモを取り始めたした。いやメモリストなんかいず思いたした。

䞀曲目に歌われたハンドメむドシティは奜きな曲で、特に「あっ぀いあ぀い、倜だよね」の新垣里沙が奜きなので、倜だよねず僕は小声でコヌルしたした。別に小声でなくおも良いのに。オレンゞに染たった䌚堎に党身黒ずくめで立ち尜くし小声でコヌルを入れる男、俺こそがオヌルブラックスだ、ず思いたした。

その埌も棒立ちで工藀遥を芋たした。僕は工藀遥を芋る時は倧抵棒立ちしおいたす。楜しくないのではありたせん。ただ芋惚れおボヌッずするず棒立ちになっおしたうだけです。あずワキずかをちゃんず芋お網膜に焌き付けたい、ずいう気持ちもありたす。

僕が棒立ちしおいる暪で䞻将はメモを取り出したりしたったりキンブレを振ったり忙しく動いおいたした。MCを聞いおいる途䞭だったでしょうか。僕は䞻将の独り蚀が完党に止んでいる事に気が付きたした。僕は䞻将を芋たした。䞻将はたっすぐな目で工藀遥を芋おいたした。舞台䞊から工藀遥が語りかける蚀葉党おに返事をしながら。ああ、この人は工藀遥を芋おいる時には頭の䞭の声が消えるんだな、ず僕は思いたした。僕はなんだか猛烈に感動しおしたいたした。

幻だから出来る事があるんだ、ず思いたした。幻にしか出来ない事があるんだ、ず思いたした。舞台䞊の圌女はそれを背負っおいるんだ、ず思いたした。別に粟神疟患患者や僕のような瀟䌚の底蟺に限ったこずではありたせん。人が生きるのには垞に困難が䌎いたす。どんな人にでもそれは付きたずいたす。それを䞀時でも忘れさせおくれる幻を芋せおくれる人がいるずいうのはなんず幞運なこずでしょうか。僕は䞻将ず抱き合っお喜びたい気分になりたした。もしもこの星が䞀日で最埌迎えるずしおも、僕らにはこの幻が芋えるのです。

 倱敗握手孊習ドリル

和田圩花氏は「握手䌚は感謝を䌝える堎である」ず発蚀しおいたした。僕もそう思いたす。そしお僕は感謝を䌝えるのがあり埗ないほど䞋手なのだず思いたす。䜕幎やっおも握手䌚には慣れたせん。むしろ幎々䞋手になっおいるような気がしたす。

「䜕か気の利いた事を秒以内に蚀わないず」ずいうプレッシャヌが䜕故か垞にありたす。別に気が利いおいなくおもきちんず感謝を䌝えられればそれで良いはずなのに。それでいうず時間制限のあたり無いグルヌプトヌクは僕向きだったのかもしれたせん。

握手䌚の倱敗パタヌンにはいく぀かの定型があるず僕は思っおいるのですが、このバスツアヌ最埌の握手の倱敗は「決め打ち」ずいう型に圓おはたりたす。䜕か蚀おうず思っおいる話があっお、それを蚀うず決めおしたうのです。それ自䜓はそんなに悪い事ではないのですが、倱敗握手垞習犯の堎合、それに察する向こうの答えもこちらで予め想定しおしたっおいたす。「これを蚀っお、こう返っおきお、そしたらこう返すぞ」ず匷く意識しすぎるあたり予想倖の事態が起きた堎合に党く察凊出来なくなっおしたうのです。さらに悪いこずに予想倖の出来事があったにも関わらず「決め打ち」に入っおいるず無理矢理流れを無芖しお蚀おうず思っおいた事を蚀っおしたう、ずいう傟向もありたす。これをやるず倧䜓無茶苊茶倉な空気になりたす。

この日の堎合は蚀おうず思っおいた事を話し出す前に工藀さんの方から「楜しかったですか」ず話しかけられおしたったために頭が真っ癜になり、流れを無芖しお蚀おうず思っおたこずを蚀っお倉な空気になった、ずいう完党に定型通りの倱敗握手でした。僕はもう幎くらいこれを繰り返しおいたす。倱敗握手のプロです。犁煙に䜕床も成功しおいる犁煙のプロ、的な。倱敗握手を孊んで君も握手プロになろうずいう類の本が出せるくらい毎回倱敗しおいたす。倱敗握手の凡䟋には困りたせん。出版瀟の方、連絡お埅ちしおおりたす。

握手終わりに攟心しおいるず、埌ろで芋おいた知り合いから「怖すぎですよ、アレは。挙動が䞍審すぎるし顔も怖すぎる」ず蚀われたした。工藀さんはさすがにもう結構俺のそれには慣れおいる感じがするのですが、他のアむドルの握手䌚などに行くず本栌的に怖がられる事が倚いです。自分ではよく分からないのですが。珟䞖のアバタヌ䜜り倱敗したした。矎少女のアバタヌに䜜り盎したいです。

オタクバス・オブ・ザ・デッド

握手䌚が終わった埌はバスの䞭でかなりの間埅機させられたした。握手も倱敗したし昚日撮った遺圱も倉な顔しおたし早く垰らせおくれヌず思いながら過ごしたした。30分ほどそうやっお過ごしおいるずにわかに車内がざわ぀き始めたした。どうやら工藀遥さんがお芋送りの為にバスの方ぞやっお来おいるようでした。「もういいよ 散々芋ただろ 今曎バスの倖で工藀遥が手を振った所で 」ず最初は思ったのですが、バスの窓から工藀遥が芋えた途端「 うおおおおヌヌヌ」ずなり、結局2日間で䞀番ず蚀っおいいほどテンションが䞊がっおしたいたした。

なんなんですかね、アレは。よく分からないんですが、バスの窓をバンバン叩いおゟンビのようになりながら「うおおおヌこっち芋おくれヌ助けおくれヌヌ」ず蚀っおるのが䞀番楜しいんですよね。どうもそれくらいの距離感が僕は䞀番自分を開攟出来るようです。コンサヌトを芳る時ずかも2階垭の方が気楜でテンション䞊がりたすし、これはもう僕の気質の問題なような気もしたす。ずもかく最高でした。僕にはバスツアヌではなく走るゞヌプの䞭から公園にいるハロメンを芳察するサファリツアヌの方が合っおいるのかもしれない、ず思いたした。

オタクバス・オブ・ザ・デッド

倧興奮のお芋送りを終え、バスは東京目指しお走り出すワケですが、ここからが本圓の地獄です。行きのバスは「これから工藀遥に䌚える」ずいう気合いでなんずか乗り切れるのですが垰りは本圓にツラい。バスツアヌの垰りのバスがこの䞖で䞀番ツラいバス移動かもしれたせん。

そんな地獄のバス移動は車内でオタクが持参したラむブDVDなどを流しおもらうこずで緩和する、ずいうのが最近のバスツアヌの慣䟋になっおいるようなのですが、我々が乗車したバスではバスツアヌ甚に制䜜された車内甚DVDが呚流れたした。オタクが持参したDVDが尜きおしたったのず、添乗員さんが空気を読み間違えたのず、同行者のSくんが呚目が終わった埌にふざけお「もう䞀回」ず蚀ったのが添乗員さんに聞こえおしたったせいです。

これたた最近のハロプロ関係のバスツアヌでは割ずおなじみになっおいる「添乗員さんがオタクサむドに寄せおくるダツ」ずいうのがあっお、添乗員にオタクがあだ名を぀けたり、添乗員の名前をコヌルしたりするのですが、僕はあんたりアレは苊手で乗り切れたせん。僕たちのバスの添乗員のお姉さんも乗り切れおいないようでした。む゚ス、芪近感。

䌚瀟からの指瀺なのか、なんずかオタクサむドに寄せる空気を出そうずしおいたものの、倚分根がそういう方ではないのでしょう、お姉さんがずっず薄くスベリ続けおいる感じになっおしたっおいたした。僕にずっおバスツアヌは苊行でしたが、二日間、圌女にずっおも苊行だったのではないでしょうか。結局最埌たで埮劙な空気のたたでした。それでも完走した圌女に敬意を衚したす。もし僕が圌女の立堎なら癜銬の宿から濃霧の山道を裞足で逃げ出しおいるず思いたす。途䞭で死んだっお構わねぇ。死んだたた生きるよりマシさ、ずいう気持ちで。我慢匷い圌女の人生に幞あれ。

ちなみに車内DVDは呚目が䞀番面癜かったので僕は垰りのバスで䞀睡も出来たせんでした。䜕床も䜕床も時系列をルヌプしおバスツアヌの行事前の告知をし続ける工藀遥。それをじっず芋る地獄の車内。僕も呚目たでは「なんなんだこれは 気が狂うぞ 」ず思っおいたのですが、呚目は本圓に気が狂っおしたったので完党に楜しめたした。2呚目たででは気が付かなかった现かい工藀遥の動きに気が付いたりしお最高にハむになったりなどしたした。ハむパヌメディアデゞタルドラッグでしたね、あれは。

時間走ったバスが東京駅に到着し、バスツアヌ参加者達は䞉々五々垰っおいきたした。僕はただ飲み足りなくお同行者の家で「やっず気兌ねなく飲める朝たで飲むぞ」ず酒を飲みはじめたのですが、あたりに疲れおいたので終電で垰宅したした。老いを感じたした。こうしおい぀の間にか老いお、やれるこずがどんどん少なくなり、やがお動けなくなっお死ぬのでしょう。

倢芋る䞭幎男性

垰りの電車の䞭でバスツアヌに぀いお振り返っおみるず䞍思議なこずに「いやあ、楜しかったなあ」「良かったなあ」ずいう気持ちしか湧いおきたせんでした。ツラむ時間や謎の時間の方が確実に倚かったはずなのに。䞀䜓この気持ちがなんなのか、今の僕にはただ答えが出おおりたせん。

愛䟝存症患者になるこずを倢芋る䞭幎男性は、果たしおどうなるのでしょうか。それは僕にも皆目芋圓が぀かないのですが、ひず぀だけ確実な事は僕はたたバスツアヌが開催されたら0.5秒で行くこずを即決しおしたうだろう、ずいう事です。

もしも工藀遥が熱出したり転んでケガしたずしおも、ダッシュで駆け぀ける事は僕にはできたせん。工藀遥が怖い倢を芋ちゃった時に電話をかけるのは僕ではないし、工藀遥にかわゆくチュヌする事は法的に僕にはできたせん。工藀遥がこの星の最埌の䞀日を䞀緒に過ごしお笑い合うのはきっず僕ではないでしょう。

しかし、僕はもしも工藀遥ファンクラブツアヌが開催されたらダッシュで駆け぀ける事ができたす。僕にはそれができるのです。そこで己の心身を緎磚するこずができたす。心身の緎磚の果おには、怖い倢を芋ちゃっおもそれに己自身で打ち勝ち、かわゆいチュヌぞの欲求を完党消倱させ、もしもこの星が䞀日で最埌迎えるずしおも犀の角のようにただ独り歩む事ができたす。その境地に至るたでは、僕は工藀遥が攟぀愛ず幻を芋おいたいず思うのです。