工藤遥と行くROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017

ロッキンで見たB'zが最高だったという話を書きます。 ちなみに工藤遥さんはその日、中野でコンサートの真っ最中だったのでロッキンには来ていません。俺の心の中にいました。欲しい気持ちが成長しすぎて万能の工藤遥の幻を僕の中に作っているからです。LOVE PHANTOMです。HARU PHANTOMです。タイトルを正確に書き直すと「工藤遥(万能の幻)と行くROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」です。よろしくどうぞ。

僕とB'zと工藤遥

小学生の時、たしかLOOSEというアルバムが出た頃だったと思いますが、親がカセットテープに録音したB'zの曲をいつもカーステレオから流していたのを覚えています。中学生になり自分で色々な音楽を聴くようになると「B'zなんてダサイ」という思いがどこかから湧いてきてピタリとB'zを聴くのをやめてしまいました。思春期ってほら、そういう所があるじゃないですか。

思春期だけの問題ではなく「B'zはダサイかどうか」と問われたら俺は今でも「もちろんダサイ」と答えます。まず歌詞がダサイ、曲調だって流行りじゃない、英語が書いてあるシャツとか革パンとかショーパンとか着てる。英語が書いてあるシャツ着てカッコイイのなんて日本に稲葉浩志と増子直純くらいしかいませんからね。あと動きもダサイ。稲葉さんがビビるほどイケメンだからなんとかなっているけれど、どう考えたって腰をグネグネする稲葉ダンス、ダサイですよ。アレを普通の50代のおじさんがやっている所を想像してみて下さい。身の毛がよだちますよね。もしかしたらセクハラで訴えられるかもしれません。

だがそれがいい。

30年も全力で「ダサイ」事をやっているとてつもないカッコよさがあるのです。ダサくて何が悪いのか。関係ねぇ、ロックンロールだ。そういう意味では寺田光男a.k.a.つんく♂に通ずるモノがある。歌詞のダサさだって「人間の弱い部分」をそのまま書いているからダサくなっている部分があるわけです。

それに気が付いたのは「B'zなんてダサイ」と思ってから15年ほどの月日が流れた30歳の手前の時でした。気付かせてくれたのはそう、もちろんヴェルタースオリジナル、工藤遥さんです。

工藤遥さんに恋をしてからというもの、夜な夜なYouTubeで「片思いソング」「失恋ソング」を聴き続けていました。気が遠くなるほどの片思いソングを聴くうちに俺は「ガチ恋ソング」という分類を作り上げてしまいました。「アイドルに恋をするオタクの気持ちを歌う歌」です。もちろんそれは勝手な解釈で基本的には普通の片思いや失恋を歌った曲なのですが、しかし、不思議なほどアイドルへの恋にハマる曲があるのです。「アイドルへの恋」にハマる片思いソングを作る人は「弱い人を思う心」が強い人だと俺は考えています。稲葉浩志は本当に優しい。自分自身の弱さに向き合う強い人は弱い人に優しい。

B'zの他にも例えばポルノグラフティ(アゲハ蝶、サウダージなど)やガガガSP(はじめて君としゃべった、卒業など)の曲はかなりガチ恋ソング率が高いです。ガチ恋ソングの定義や分類については長くなるのでここでは割愛してそのうちどこかにまとめようと思っているのですが、 いくつか存在する「ガチ恋ソングになりがちな歌詞を書く歌手」の中でもB'zはトップレベルのガチ恋ソング率で、Treasureというアルバムなんかはなんとアルバム全曲がガチ恋ソング的に解釈出来るという奇跡のアルバムなのです。

モーニング娘。のコンサートに遠征していた車内で友人がカーステレオから流していたTreasureを聴いていて衝撃が走り「これ全曲ガチ恋ソングじゃん!!」となり興奮して一気に書き上げたブログがこちらになります。「ガチ恋ソングとはなんぞや」という方は是非御一読下さい。そうでない方も是非どうぞ。

d.hatena.ne.jp

 

 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017

そんなガチ恋ソングの神様B'zさんのライブにはもちろん行きたかったのですが知っての通り日本屈指のプレミアチケットで工藤遥活動に忙しかった俺には少しハードルの高いものでした。ガチ恋ソングを聴くためにガチ恋相手に使うお金を回すのはなんとなく本末転倒な気もしましたし。そんな中降って湧いたロッキン出演の話、飛びつきました。B'zのライブ自体はサマソニに出た時に見たことはあったのですが、その時は工藤遥にガチ恋前で「うわー、B'zだー懐かしいー、松本めっちゃ志村けんに似てるなー」と思っただけでしたので、実質ファンに戻ってからはじめてのライブという事になります。

 ロッキンには2014年にKEMURIが出たので行った事があったのですが「これ行くならサマソニ行きたいなー、よっぽどじゃない限りもう来ないかもな」と思ったのですがよっぽどが起きてしまいました。同日出演にはZAZEN BOYSもいたし、ガチ恋ソング界期待の若手のホープback numberさんもいたので「コレはほぼ向井秀徳とガチ恋ソングのフェスだな」と思いました。

車が渋滞してゴールデンボンバーが見れなかったり、Tシャツ売り場でツイッターのフォロワーさんに突然声かけられてビビったり、吉田一郎から爆レスをもらったり、「back numberのボーカルマジでタイムマシーン3号に似てるしMCが結構きもいな!」と思ったり、久々に恋の呪文メンカタコッテリしたりしながらB'zのライブを待ちました。

 ガチ恋ソングのその先へ

  1. さまよえる蒼い弾丸
  2. Liar!Liar!
  3. さよなら傷だらけの日々よ
  4. 有頂天
  5. 裸足の女神
  6. イチブトゼンブ
  7. Still Alive
  8. 衝動
  9. juice
  10. ギリギリchop

アンコール

  1. ultra soul

はじまる前から前方ブロックにはいたのですが、一曲目がまさかのさまよえる蒼い弾丸だったので記憶がなくなってしまい、気が付いたら最前方ブロックで「飛びだしゃいい!!!」と言いながらワッショイワッショイしていました。更に間髪入れずに始まった二曲目Liar!Liar!は聴きたかった曲のうちのひとつだったのでもうハイパーワッショイワッショイしてしまいました。Liar!Liar!は本当に良い。「男性スキャンダルで辞めたアイドルへの曲」として聴くと本当に良い。全ての男性スキャンダルで辞めたアイドルのオタクに聴いて欲しい。

B'zのステージは本当に良かった。「時間がもったいないから次行きましょう」って稲葉さんは確か最初のMCで言ってたけど、実際MCもほとんど無くて、でもなんか思いみたいなのはちゃんと歌と曲で伝わってきてステージにいる人達もみんな楽しそうでガチ恋ソングとか関係なく感動しました。真摯に音楽やってるのがめちゃめちゃ伝わってきてただただ「うわあ!スゴイ!」となってしまいました。

前方ブロックにもB'zガチの人だけでなく「B'zか!見てやろ!」みたいな方が意外と多かったような気がします。誰かが意図的に作ったモッシュピットで「分かってるやりたがり」同士がある程度お決まりの動きをするのもアレはアレで楽しいのですが、俺はやっぱり常に違和感があって、それぞれが自由に楽しんだ結果としてぶつかっちゃって楽しくなっちゃってモッシュになる、みたいなのが好きなワケです。もちろんそういう状況だからモッシュをやりたくない人もいてキレて怒鳴ったり肘打ち入れたりする、でも反対に全然そういうつもりじゃなかったけど巻き込まれてるうちに楽しくなって最後にはバコンバコンにぶつかる人もいる、モッシュのど真ん中でもただただステージを見て熱狂してる人もいる、そういう空間がやっぱり好きなのです。

ロッキンのB'zの最前方はかなりそれに近い場所でした。刺青入った彼女守りB'zファンがかなり強めに怒鳴ってたり全体的に女子が多かったりでそんなに激しい「モッシュ」みたいなモノにはなっていなかったけど、でもみんな自由にそれぞれ楽しんでいて雰囲気が良かったです。

そりゃそうだろうな、と思いました。だって良いステージでしたもの。あんなもん見せられたらハッピーになるしかない。俺の隣には気合入った稲葉ファンの妙齢の女性がいたのですが、俺がテンション上がりすぎてぶつかっちゃっても全然意に介さずただただステージの稲葉浩志に手を振っていて「ああ、この人は本当に稲葉浩志が好きなんだなあ。最高だなあ」と思いました。結構な衝撃だったと思うのですがこちらを一瞥もしなかった。おそらく彼女は衝撃を感じていなかったんだと思います。あの瞬間彼女の世界には彼女と稲葉浩志しか居なかったのだと思います。ライブハウス公演で文句を言うアイドルオタク多いですけど彼女を見習って欲しいと思いました。本当に好きなもの見てる時に細かい事気にしてんじゃねぇ、見ろ。そして手を振れ。

最後はアンコールでultra soulを歌って大団円。正直ultra soulはモーニング娘。でいうLOVEマシーンみたいなもので、みんな知ってて分かりやすく参加出来るけど俺の聴きたい曲リストには入っていなかったのですが、最後の最後に何の臆面もなく多少ネタ気味に楽しまれているultra soulを出してきて全力でやって結果的に観客全員納得させんのすげえな、と思いました。もちろん俺も満面の笑みで「ハイ!!!」って言いました。工藤遥がナビが壊れた王子様 (LOVE CHANCE)やった時以来の「ウルトラソウ!ハイ!」でした。

その先からガチ恋ソングへ

非常に満足した良いステージだったのですが、予想通り俺の聴きたい曲はあまりやらなかったのでやはりこれはLIVE-GYMに行くしか無いな、という気持ちになりました。ツアーでは結構意外な曲とか古い曲とかやるみたいでかなり可能性はあると思うので。工藤遥が卒業する年にB'zが見れたのも何かの縁かなとも思いますし。来年もB'zを見に行きたいなと思いました。それと最後に今回のセットリストの中のガチ恋ソングを軽くガチ恋ソング的解釈レビューしておきます。

 

さよなら傷だらけの日々よ

 


B'z / さよなら傷だらけの日々よ

さよなら傷だらけの日々よ - B'z - 歌詞 : 歌ネット

ガチ恋に破れ、ヲタ卒を決めた男の歌です。「こりごりするよこのシチュエーションはもうあなたの背中消えて遠く遠く」から「誰かそうじしてくれや」までの部分はなんらかの理由(おそらくアイドルの卒業脱退)でヲタ卒をせざるを得なくなってグッズを処分しようとしている情景ですね。ラストのサビ部分で幸せを探すオタクの気持ちを綺麗に言い表しています。

 

有頂天


B'z / 有頂天

有頂天 - B'z - 歌詞 : 歌ネット

アイドルのイベント後にテンションが上がるも明日からの生活、これまでの生活を思いヤケクソになるオタクの歌です。「今夜だけでもお願い有頂天にならせて君といる時くらいは勇気に満たされたい」全てのアイドルオタクの根幹にある気持ちをイナバさんが歌い上げています。

 

イチブトゼンブ


B'z / イチブトゼンブ

イチブトゼンブ - B'z - 歌詞 : 歌ネット

握手会で「「アナタは私のほんのイチブしか知らない」」と「勝ち誇るように笑われ」たオタクのアンサーソング。握手会で感じる「圧倒的な手ざわり」さえあればそれだけでいい、というかなりハードコアな結論に達していますが、しかしイナバさんのアイドルへの、そして人生への哲学が詰まっている。

 

Still Alive

Still Alive - B'z - 歌詞 : 歌ネット

好きなアイドルの卒業宣言を聞いた直後のオタクの歌です。「どこにも行かせない愛しい人よ」「暴れ出しそうな衝動胸にしまいこんで丁寧に正確にあなたの想い読み解きたい」は卒業発表ブログを何度も読み返す姿の描写ですね。「力がもう少しあればいいなと思った」のあたりが妙にリアル。「まなざしから放たれるのは希望何一つ終わりじゃない」卒業ツアー、卒業後の活動に全力を尽くす宣言です。

 

衝動


B'z / 衝動

衝動 - B'z - 歌詞 : 歌ネット

「僕にも誰かを愛せるとその手を重ねて知らせてあなたのぬくもりがくれる衝動」
もうおわかりですね、もちろん握手会の歌です。「真実ばかり追いかけて揺れ動くeveryday」イナバさんの楽曲特有の「真実を知ることが全てじゃない」的なモノです。アイドルの裏事情はどうでもいい!「愛情こそが衝動」とにかく好きなら現場に行くんだ!「どこかに行けると信じよう」イナバさんのガチ恋ソングには常にどこかに希望があります。