演劇女子部「続・11人いる!東の地平・西の永遠」観劇記

(この観劇記はフィクションです)

 

6月某日池袋。東武百貨店の屋上スカイデッキ広場で、よく知らないアイドルを見ながら焼酎を煽り、この世の終わりに備えていた俺は、なみなみならぬ「気」が池袋に集まってきているのを感じていた(訓練されたオタクは他のオタクの「気」が集まっているのを感じとる事が出来る)「一体何が始まろうとしているんだ…」飲みかけの宝甲類焼酎の赤い蓋をしっかりと締めてケツポケットに突っ込み「気」の集まっている方へ歩き出す。強烈に嫌な予感が全身を包んでいたが、歩みを止める事は出来なかった。迷うことなく、まるで何かに導かれるように、携帯でグーグルマップを見ながら歩くと、そこはサンシャイン劇場と呼ばれる魔窟だった。

 

「デカイ気の正体はこれか、めんどうな事になって来やがったぜ…」と邪眼をさすりながら呟きつつ、俺はたまたま持っていたチケットでたまたま入場する事となった。入場して驚いた。そこら中に積み重なる死体の山山山。ライフルで武装した自警団が次々と、舞台にヲタTを着て来てしまったオタクを撃ち殺している。この世の光景とは思えなかった。俺は思わず短パンのケツポケットから焼酎を取り出しかけたが、その刹那、焼酎を取り出そうとしていた右手が何者かに掴まれた。「まずい、撃ち殺されてしまう!」と思い咄嗟に回避姿勢を取った俺にそのひょろりとしたメガネの男は囁いた「あんた、酒を飲んでいるな?そのままだと撃ち殺されちまうぞ、早くこれを食え」渡された10粒ほどのフリスクを怪訝な表情で口に放り込む俺を見て男は言った「安心しろ、俺達はレジスタンスだ。アイドルの舞台で奇声を発したり公演中に携帯電話を鳴らす自由を勝ち取るために日々闘っている、君もレジスタンスに入らないか?」「悪いが俺は一匹狼なんだ。誰とも組まない」俺は小さな声で笑って答え自分の席へと向かった。背中で銃声とひょろりとしたメガネの男の断末魔の声を聞きながら。

 

というワケで演劇女子部「続・11人いる!東の地平・西の永遠」を観てきました(観てきてません)いやー、最高でしたね。ストーリーのネタバレをあんまりするとアレなんでしょうけど、とにかく言いたいから感想を言いますね!

簡単にあらすじだけ説明しますと、時は世紀末「宇宙大学」という壮大な名前を付けてドン滑ってしまったFラン大学のオールラウンドサークルが舞台です。「宇部フロンティア大学」みたいな感じですね。素人童貞の多田、金髪がトレードマークのサークルクラッシャーフロル(源氏名)、いつも泥酔しているコンパ長苫野(北海道出身)、とにかくおっぱいの大きい尾奈(とにかくおっぱいが大きい)、頭が固い事だけが取り柄の石頭(年齢本名不詳)等の個性豊かなメンバーが織りなすハートフル学園コメディ、と思わせておいて最終的には西の大学連合と東の大学連合が統一番長を決めるタメに大戦争を繰り広げる、その裏では実はCIAが暗躍していて・・・という感動のストーリーです。ラストのシーンで宇宙大学が本当に宇宙に飛び立つシーンは鳥肌モノです。あれどうやってセット浮かせてんのかなー、10メートルくらい浮いてたでしょ、舞台自体が。もう全然見えねぇの。舞台の裏っかわしか見えないし役者なんか全然見えない。でも、なんか無駄な壮大感だけあってアレはスゴかったですよね。あと、みんなが泣いた、あのシーンっていうのはアレでしょ?フロルが実は男でも女でもない謎の生物で「この世にあるサークルを1000個クラッシュすれば人間になれる」という言葉を信じてやって来たけど1000個目の宇宙大学のみんなが良い人過ぎてどうしてもクラッシュ出来なくて・・・っていうのを多田に告白するシーンでしょ!?アレ良いよね!まあ最終的には石頭の頭で次元の扉を切り開いてそこら辺は全部解決するし!ラストバトルで第2形態に変身したバセスカ王に繰り出す苫野の酔拳もカッコ良かったなあ、俺はああいう「ここぞという時にダメ人間が見せる男気」みたいなのが大好きなんですよ。インデペンデンスデイのラッセル・ケイスへのオマージュですね、アレは。「俺の子どもたちに愛していると伝えてくれ」→「帰って来たぜエイリアン!!」でバセスカ王と共に自爆して倒したか・・・?からの苫野吸収バセスカ王完全体の流れはなかなかの絶望感で最高でしたね。とにかく見どころ沢山でハッピーエンド、ポロリもあるよ!の痛快娯楽劇でした!皆さんも是非観てきてね!

 

 

って所まで下書きに書いていたのですが、気が付いたらもう舞台が終わっておりました!申し訳ない!もう舞台終わったわ!仕方ないからインデペンデンスデイの続編でも観に行こうぜ!みんなで!

 

ちなみに、これより更に怒られそうなブログを書いたこともあります。しかも信じがたいことに、こちらのブログは実際に舞台を観て書いたモノになります。ちょっと読んでみようという奇特な方がおられたら是非読んで下さい。奇特な方には超オススメです。

 

d.hatena.ne.jp