Treasure

あけましておめでとうございます。


B'z The Best "Treasure"の全曲レビューが書きたいの!
フレッシュレモンになりたいの!俺は!
カウントダウンライブやハロコンの感想とか、今年に入ってから相当なハイペースで工藤遥と握手してる事とか、
それによって俺の心がどのように変化しているかとか、
そういうの全部抜きにしてB'z The Best "Treasure"の新解釈を打ち出したいの!
なぜならB'z The Best "Treasure"は、握手会まみれのガチ恋系ヲタ的な解釈をするとピッタリハマる稀代の名盤だから!
B'zの稲葉さんは日本屈指のイケメンですが、少なくともこのアルバムを聴く限り、
アイドルヲタの心を深く理解しているとしか思えない。
ヲタ歴20年、年間握手回数1000回、推しグループの単独ツアーはもちろん全国全公演制覇、
CD5000枚買ってフラれても泣かない、それくらいやってるヲタでもおかしくないくらいアイドル上級者感がある作詞。
しかし、アイドル上級者ではあるものの、アイドル上級者にありがちな嫌な感じは一切なく、
真摯にアイドルと向き合い、悩み、時には涙する、極上のマジヲタ。
俺はそういう稲葉さんを想定する。「イナバ@TAK松本の横」というハンドルネームのヲタを想定する。


B'z The Best "Treasure"


BLOWIN'
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l005b28.html


曲調自体は明るいですけど、初っ端からアイドルへの恋に苦しむ男を描いた曲です。
大体、曲の入りが「ボロボロにKOされる夢を見て君にしがみついた」ですからね。
君と抱き合った、では無く、「君にしがみついた」、この表現から、
彼が「君」と呼んでいるのは、アイドルの写真がプリントされたマイクロファイバータオル、
もしくはそれを被せた抱きまくらである事は自明です。
ローウィンローウィンインザウインドして揺れる心とは、
このまま握手会やコンサートに行き続けて良いのだろうかと揺れている心であり、
イナバさんが、「どうかつまずかないように」と願っている「儚い夢」とは、アイドルへの恋の成就であるわけです。
イナバさんはいつも、俺達ヲタに寄り添ってくれています。
厳しい言葉で俺達を叱咤する事はあっても、最終的には俺達の幸せを願っているのです。
「危ないね気がつけば 僕も君も麻痺状態 わかりあえるはずもない」
握手会と言う狂った空間に、ヲタはもちろん、アイドル自身も麻痺状態になってしまっている、
というイナバさんの鋭い指摘。


恋心 (KOI-GOKORO)
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l002164.html


アイドルを好きになりはじめた若い頃の気持ちをイナバさんが歌った曲です。
「彼女はいつもミルクティー」からの流れは、ブログのチェックをしているんですね。
アイドルブログを読んで、今日の話題をチェックする風景。
おそらく、今日は駅のそばの喫茶店でミルクティー飲んだよー、旅行行きたーい、
みたいなブログだったんでしょう、この日の彼女のブログは。
新しいシャンプーとリンスの話題はおそらくステマですが、若い彼にはまだ分からない。
「話をしたいけれど、ヤボな性格がばれちゃまずい」と彼は握手会に行くのをためらうわけです。
そしてどんどん好きになって、最終的には
「出来れば一緒に踊りたい きらきらと光を浴びて二人」
そうです、もうアイドルになっちまいてぇよ俺!というアイドルヲタの願望あるあるに辿り着くのです。
しかし「ほんとは誰か好きな人がいること」を知ってる彼はどうしたらいいかわからない。
彼が「先生」と呼ぶ、現場で出会ったおっさんヲタにも、その答えは当然わからないのです。
そういうピンチケ時代に誰もが感じた心をずっと持ち続けようぜ!現場で「汗かき息はずませ走」ろうぜ!
というイナバ先生のメッセージが込められた名曲です。


TIME
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l005196.html


好きだったアイドルが引退してしまった後の情景を歌う曲です。
「港が見渡せる丘」で行われた、楽しかったイベントを思い出すとこから始まります。
「どうすれば時が戻る」と、あの日の楽しいイベントを思い出しながら、
「何もない午後の入江を 往く船をただ見つめ」ながら考え続ける。
最終的には「どうすれば時が過ぎる」のかを考えるのです、泣きながら。
アイドルが引退した後、僕らにはアイドルが「今何処で何をしている」か知る術はないのですから。


Liar!Liar!
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l00005f.html


前曲TIMEのアイドルは、学業に専念するために引退しましたが、
Liar!Liar!の彼が好きなアイドルは、恋愛スキャンダルで引退したようです。
アイドルっていうのは、程度の差こそあれ、全員嘘つきなのかもしれません。
しかしそれは「オトナのパラダイス」では当然の事であり、俺達は「ハラくく」るしかないのです。
それが出来ない「青くさいやつ」は「おいてけぼりくらう」ぞ、そうイナバさんは言います。
「真実を知ることが全てじゃない」
「完全な芝居で信じさせてよ ウソなどないと思い込ませてくれ」
とまでイナバさんは言います。もうヤケクソです、イナバさん。高橋愛推しだったのでしょうか。
そういえば、高橋愛のメンバーカラーは黄色、愛ちゃんはよく「まっ黄色いシャツ」を着てましたけど。
しかし、イナバさんは曲中で一通りヤケクソになった後、最後の最後にこう言います
愛する人がハッピーになりゃそれでいいや」と。
俺は、おそらくイナバさんが一番言いたかった事はこれだと思います。
ヤケクソでもいい、優しいヲタに育って欲しい、イナバさんのヲタに寄り添う姿勢が強く現れています。


ねがい
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l006dbb.html


ストレートに、好きなアイドルと結婚したい!という気持ちを歌った名曲です。
「自分で選んで歩いてきたこの迷路」はもちろん、アイドルへの恋ですね。
「願いよかなえいつの日か そうなるように生きてゆけ」
ドストレートですが、この「ねがい」は叶いそうにない感じが曲中を貫いております。
そこが良いのです。それでいて、なんとなく鼓舞される。
次の握手会、がんばろう!という気になる。イナバさんのヲタとしてのバランス感覚を感じます。


愛しい人よGood Night...
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l006792.html


これは、ホラーな曲です。
思い込みの強いストーカー気質の男が、寝る前に好きなアイドルの生写真に話しかけている、
そういった情景を歌った歌です。そう思って聴くと、全体的に怖い、怖すぎる。
「まっすぐな思い」を「踏みにじ」った「卑怯者」はおそらくスタッフの事でしょう。
何か無茶な事をやってスタッフに注意されたのだと想像できます。出禁宣言かもしれません。
出禁宣言をされた夜、彼は一人部屋で「二人が歩いてきた日々」に「火を灯」している。
そうなるとサビの「どこにいてもきっといっしょだから」もかなりホラーな感じになります。
そこから先も全部ストーカーの一方的な思いで、
最後は「ありがとう 君をずっと守りたい 悪い予感はどうか捨てて 愛しい人よGood Night...
もう殺す気じゃん!コイツ、ヤル気じゃん!ってなりますね。
イナバさんの意欲作です。


Pleasure'98 〜人生の快楽〜 
歌詞 http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B24062


ヲタ活動、それ自体を歌った歌です。軍団系の現場ヲタのヲタ活動ですね。
「いつの間にか この街に丸めこまれ」て現場ヲタを辞めて行くヲタ仲間。
自分はどうなんだろうか、という問いがテーマの曲です。
ヲタ仲間との関わりの情景を歌った部分が多いです。
「あいつもとうとうひとりになった月曜日の夜」からの流れは、
日曜日に推しメンの卒コンがあったヲタ仲間をからかってるんでしょう。
「誰もが我が身振り返」りながら。
「勝手知ったる少ない仲間と敵だ味方だとさわいでる」
っていうのは、コレは軍団内での晒し合いでしょう。
誰かが鍵付きツイッターの内容を2ちゃんに書いたんでしょうね。
結局最終的には「止まれないこの世界で胸を張って生きるしかない」
というヲタ継続宣言をする所がイナバさんらしい。


ミエナイチカラ 〜INVISIBLE ONE〜 
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l007022.html


握手会の事を歌っている曲です。「ミエナイチカラ」は握手をしたいという気持ちの事で、
「ユルギナイチカラ」は好きなアイドルの事です。
「愛する友の言葉」は個別握手会でブースに入る前に言われたんでしょうね、
「We'll be alright, good luck, my friends.」って。かっこ良すぎるぜ、「愛する友」。
しかし、この個別握手は失敗します。何も言えないまま終わってしまいます。
「一体どんな言葉だった 本当に言いたかったのは?いくら舌打ちしても 戻らない日々を」
相当落ち込みます、相当落ち込んで舌打ちまで繰り出します。カンジ悪いよ!コイツ!
「ユルギナイチカラ」に「IT'S OK BABY」と言ってもらえてなんとか回復、
「笑顔のあなたはいつでもこの胸にいるよ」で握手会終了。
平凡な握手会の一場面を切り取る、イナバさん以外には書けない爽やかな曲です。


もう一度キスしたかった
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l005d10.html


「眩しい夏につかまえた 強くしなやかな指先」
夏の握手会でアイドルに惚れた男がアイドルを諦めるまでを歌った大作。
結構握手会を連発するアイドルだったらしく、「再会はすぐに訪れ やがて迷いはなくなり」ます。
その後からサビ終わりまでの歌詞は、正しく、アイドルの握手会にハマった男の気持ちを代弁しています。
しかし「木枯らしが過ぎようとする頃」には「二人の灯」は「痩せてしま」います。
おそらくですが、彼のガチ恋が行き過ぎた結果ではないでしょうか。
握手券を大量に集め、個別ブースでの口説きが本格化、
さすがのアイドルも少し迷惑だな、と思ってきたのでしょう、
スタッフに通報、「あなた」こと偉い人がやってきて「決断を吹きかけ」ます。
はい、来ました、事実上の出禁宣言です。そうして彼は「これが最後だと頷いた」ワケです。


FIREBALL
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l0072bb.html

握手会やコンサートをイマイチ楽しめていないヲタに喝を入れる、ヲタ叱咤激励ソング。
「僕を見ようとしない きみに声をかけるスキはない」
コンサートでレスが来ないからってイジケてんじゃねぇよ!
「この形勢を逆転したいとからまわりして びんぼうゆすり」
握手会で良い感じで喋ろうとして失敗したからってびんぼうゆすりしてんじゃねぇよ!
「魂に火をつけろ」、稲葉さんはそう言います。
「クズのような迷い」や「どうでもいい信念は灰になれ」コンサートや握手会に来てかっこつけてんじゃねえ!
「目をとじ耳をすまして 快感のしっぽをつかんだなら
 一気に天まで届くような声をあげ」ろ!アイドルの名前を呼べ!
アイドルのコンサート中に目を閉じるのはどうかと思いますが、
しかし、イナバさんの「ヲタのくせにスカしてんじゃねぇよ!」
という今時の接触厨に対するアツイ気持ちが伝わってきます。


Real Thing Shakes


一応イナバ氏和訳とされているもの
確かCDにこれ書いてあったような気がするので多分あってると思います。
簡単な英語なんで直訳でも大体意味はわかるんですが
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1223803062

これはですね、握手会にある程度慣れて来て、一応それなりに会話はできるようになったんだけど、
って状態の人が陥る悩みがテーマの歌ですね。
握手会は楽しい、コンサートも楽しい、ブログにコメントだってしてるし、ファンレターもプレゼントも送った、
そんな中級接触ヲタを苦しめるReal Thingっていうのはつまり、自分はアイドルの恋人じゃない、
ってそういう事です。その「本当のこと」はもちろん、承知の上ではあったんですけど、
それが持つ「ウムを言わせず まるはだかにされちゃう」ほどのチカラにまでは気が付いていなかったワケですね。
それに気付いてしまって、悩んでいる。中級接触ヲタにありがちな、しかし解決困難な苦悩を見事にえぐっています。


MOTEL
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l006a86.html


遠征先で「たどりついた小さなベッドの上で」必死系ヲタが自身が背負った「罪」について考えるシリアスナンバー。
必死なヲタ活動、ひいては、アイドルを好きになることそれ自体を「罪」と考えているようです。
「汚れながら生きてる」「奪いながら生きてる」
これは必死なヲタ活動をしながら生きている、という事ですね。
必死にやればやるほど、身なりは「汚れ」、ライトファンや、新規獲得の機会を「奪」う。
単純に、他の人が買えるはずだった良席や握手券を「奪いながら」ヲタ活動をしているという事です。
「きれいな宝石(もの)だけを 愛した君は それでも僕といるね」
もちろんこの「君」はアイドルの事です。そう思って読むと意味深な歌詞です。
楽しかった現場での「根雪のような思い出が夢に出て こらえきれずに」また現場に行ってしまう。
「明日は何処へゆこう」、おそらく明日もアイドルの現場に行くのでしょう。


いつかのメリークリスマス
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l006c01.html


「いつまでも手を繋いでいられるような気が」するほど、握手に入れ込んだ男の物語。
アイドルのクリスマスイベントに行く途中、プレゼントを買って電車に乗る冒頭。
コイツ、アイドルに椅子をプレゼントしようとしてますからね、なかなか気合が入っています。
冒頭のシーンの説明さえすれば、後は特に解説なしで、誰にでも理解できるストレートなガチ恋ヲタ曲です。
一応、「ドアを開けた君はいそがしく」から「素直に君を抱きしめた」
まではクリスマスイベントを終えて、家に帰って来てから彼がした妄想のシーンである、
という説明はしておきましょうか。蛇足だとは思いますが。
ストレートな歌詞だけに、ストレートにヲタの胸を打つ、イナバさんの傑作。


RUN -1998 style-
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l005e5e.html


イベントやコンサートで全国に遠征する歌。基本的にはヲタ友との関係を歌っている歌だが、
遠征によるアイドルとの絆の深まり(という妄想めいたもの)も含んだ、味わい深い歌詞。
冒頭では、おそらくかなり遠くまで遠征して来た事がうかがい知れます。
相当遠征慣れしているであろうヲタ友が
「よくまあここまで俺達きたもんだなと 少し笑いながら」「煙草ふかしてる」くらいですからね。
「時の流れは妙におかしなもので 血よりも濃いものを作ることがあるね」
これはヲタ友と、かなり強い絆を感じている、という歌詞ですが、
追いかけているアイドルにも、もしかしたらこう思ってもらえているかもしれない、
という願望も含まれいるように思えます。事実、推しメンと思い出を作りたい、
という思いで遠征するヲタはかなり居るように感じます。さすがイナバさん、分かってる。
「約束なんかはしちゃいけないよ 希望だけ立ち上ぼる だからそれに向かって」
これは、アイドルに予定が入れば、それに合わせて移動するので約束なんか必要ない、という事ですね。
「飛べるだけ飛ぼう 地面蹴りつけて」まさかのイナバさん、マサイ推奨!
ま、まあ、仕方ありません、少し古い歌ですからね!イナバさんは今はマサイしてないですよ!してないと思う!
印象的なリフレイン「だれかがまってる どこかでまっている 死ぬならひとりだ 生きるならひとりじゃない」
これは、アイドルが待ってるから遠征に行こう!家に居るならひとりだけど、遠征に来ればひとりじゃないよ!
と、在宅ヲタを遠征に誘い出す、イナバさんの勧誘です。この曲のイナバさん、ちょっとウザイ!でも好き!


隠しトラック HOME
歌詞 http://j-lyric.net/artist/a00067d/l0001ce.html


隠しトラックには握手会の事を歌った歌が収録されています。
アイドルの事が好き過ぎて、握手会でうまく話せないヲタの歌ですね。
「言葉ひとつ足りないくらいで 全部壊れてしまうような かよわい絆」
というのは握手会でのヲタとアイドルの絆の事です。
ですが、イナバさんはそのような絆ばかりではない、「さあ見つけるんだ僕たちのHOME」
と歌います。ヲタとアイドルであろうが、人間と人間、
「ほんの少しのすれ違いだけで 全部あきらめてしまうのか」
「愛されるばかりが能じゃないだろう」
そう、イナバさんが俺達に伝えたいのはいつも、「アイドルを本気で愛せ!」という事なのです。


みなさんも、B'z The Best "Treasure"聴いて下さい!
たぶんブックオフで100円で買えるから!
こんな名盤無いよ!まだまだいろんな解釈できそうだし!
俺も本当は一行一行全部解釈付けて行きたいし!
イナバさーん!俺だー!工藤遥大好きな俺だー!